受動喫煙について

今回の総選挙、熊本2区から無所属で立候補しています。

選挙中、街中を訴えて回っていても、ネットで発信をしていても、いろいろなご意見や気づきを得られます。先日ツイッターで子育て環境の充実を訴えたところ、3歳と0歳のお子さんを育てられている女性から次のようなご意見をいただきました。

「タバコの煙も無くなるとうれしい・・・ がんばってください!」

私は喫煙者ではないこともあり、当初はこの問題に詳しかったわけではありません。しかし熊本は、合計特殊出生率が全国平均を上回っており、そこから国政を目指して「日本一、子育てがしやすい住みやすい街づくり」を公約に掲げる以上、あらためてよい気づきを得られました。きっかけをくださった、お母さんに感謝しております。

オリンピック・パラリンピック招致をきっかけに、国レベルでは、公共の場での喫煙を厳しく制限する健康増進法改正案が検討されましたが、見送りになり、一方、開催都市の東京都では原則、公共施設や飲食店など屋内では原則禁煙とする罰則付きの条例案が公表されています。

2010年の国民生活基礎調査によると、私の地元、熊本県の喫煙率は19.7%だったようですが(ちなみに東京は20.3%、最多は北海道の24.8%)、この当時よりも社会的に受動喫煙を制限する流れが強まってきています。

たばこが科学的に有害なことは明らかで、乳幼児を煙害から守ることは当然のことです。その一方、分煙でも屋内を原則禁煙するにしても、2割の喫煙者の方々の協力なしに対策を進めたところで、実効性を持たせることができません。

熊本県が5年前に飲食店・宿泊の事業所に行った調査によると、受動喫煙対策が困難な理由として「来所者の協力が得られない」を挙げた事業所が半数近くにのぼったとのことです(参考「飲食店・宿泊業における受動喫煙防止対策実態調査の概要」)。

なお、税収という点では、たばこ税は毎年2兆円規模を維持し、国庫に納められていますが、長期的に見れば、これから青天井になりかねない社会保障費の負担を抑え、国民の健康増進を図る観点も重要です。私たちの世代にとって、膨張する社会保障費とどう向き合うかは最大の政治課題です。

アメリカでは、州ごとに受動喫煙対策が違いますが、屋内喫煙の規制が厳しい州でも段階的に進め、喫煙者が多く利用するバーについては最後に適用されたようです(参照・ハフィントンポスト)。日本でも先ごろ、飲食店での喫煙を原則禁止とする厚労省の規制案を巡り、紛糾した末に小規模のバーなどの喫煙は認めることになりましたが、最後に決めるのは「民意」です。

前回の衆院選は全国の投票率が史上最低となりましたが、国政で問われるべき論点は憲法や安全保障といった大掛かりなテーマだけではありません。受動喫煙規制などの身近な問題をきっかけに、一人でも多くの方が政治に関心を持ち、私たち候補者にご意思を示していただければと思います。

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